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黄雲泊漢方寺子屋の便り

 医学・薬学教育の場では「漢方医学を概説出来る」を必須とし、「治療は証に従って」とはいえ、臨床現場ではメーカーの思惑で安直な病名漢方による治療が少なくない。

 漢方研究を志して今日ある者として蟷螂の斧であっても、風潮に立ち向かい漢方の思想、理論を伝えて臨床の一助になる努力をしたくて、人生最後の自由な時間を黄雲泊の場で、薬木栽培と漢方理論の普及に努めることとした。
 そして札幌の自宅や富山大学の研究所に次いで黄雲泊でも漢方寺子屋を開くこととした。
 黄雲泊漢方寺子屋では漢方医療に必要な漢方的思考、漢方の構成、臨床運用に役立つ知識や方法を教示する。
 漢方寺子屋の参加者は医師、薬剤師、看護師、栄養士など医療に関係する複数の人達で任意に構成するグループ(班)を基本とする。
 グループ毎の便宜に合わせて毎回希望する任意の日時に寺子屋を開き、資料4冊分の経費は各自で負担して貰うが参加費は無料。当然私も無報酬のボランティア( こんなことが出来る身分に成れた幸せがある )。
 写真上は黄雲泊入口、下は寺子屋教室。
 ということで寺子屋の広報をクラシエ薬品株式会社(中四国医薬支店)にお願いしたところ医師14名、薬剤師4名に歯科医師1名からなる5つの班が第一群となった。
 中には川崎医大病院(岡山)での講義を覚えて頂いている医師もおられるから嬉しい。
 

 

 当面、第1群を先行させて順次新しい班を追加することとし、クラシエ薬品株式会社 中四国医薬支店 松冨純一課長に日程調整の協力を依頼した。 

 もし生きていたら釜石の36回―エンドレスの記録が更新出来るかな。興味津津。さあ、やるぞ !!
 
 近在に限らず倉敷市や総社市、津山市などからも来られるとか。遠方過ぎるので出張漢方寺子屋にすべきかなと迷う。
 
 もちろん、今まで通りの白板でのトークで。まず、白板の注文と資料の印刷だな。 

きた~!   白板(180×90)が来た~。

この白板の前から何人の漢方理解者が育ってくれるのだろう。
 過去、北薬大の講義と全国80市町以上で開いた漢方基礎講座(12回シリーズ)参加の臨床医、歯科医師、薬剤師を合わせた人数は1万人は楽に超えるが、黄雲泊では5年で100人が目標(参照:  http://kano1940.exblog.jp/10509270/ 薬証会)
 過去の100分の1の人数でも黄雲泊生には思い入れが強いような気がする。

後藤新平の座右の銘を再読して身の引き締まる思い !!

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和気自然閑話 2題

 近くの目賀さん夫婦がホタルを見に行こうと誘ってくれる。
 備前焼陶芸家の石野泰造さん宅に寄って石野さん夫婦も一緒にすぐ近くの川へ。最盛期はホタルが飛び交い銀河のようになるとか。まだ少し時期が早く2~30匹か。

 でも肉眼でホタルを見た記憶は無く、恐らく人生初。お~っ、田舎万歳!! 目賀さん、石野さんありがとう。
 左は源氏ボタル、下は暗闇の源氏ボタルの光

 

 翌朝、近所の長江さんに話すと、我がサンシュユ圃場の用水路沿いにもホタルが2、3飛ぶこともあるそうな。
確かに用水路にもカワ二ナが沢山居るので「もしか・・・」とは思ったが。
 近くだからまた最盛期にも。
 

 庭のゆすら梅が色づいたが木の下にタネが散らばっている。これは野鳥が来ている。
 「全部はやられん。少しはオレにも食べさせろ」とばかり、早速生食する。
 もちろん、美味い!!

 和気は自然が一杯!

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朋(?)遠方より来る。亦・・・

 遠くに住みそれぞれ忙しくしていたため疎遠となっていた妹なので、妹でも朋関係に近いが、最近は家庭菜園のことでメール往復が増えていた。
 経験を基に家庭菜園の蘊蓄を傾ける妹に、とうとう「それなら直接指導を」ということになったが、伴侶の事情で延期になっていた。
 そして今朝早くに突然「今から一緒に行くが・・・。御菓子は何を持って行くと好いか」とのメールが入り、10時半には伴侶と共にご到着となった。
 足の速いジャガーを駆ってとは云え、奈良から和気まで2時間半、和気は関西圏に近い。

 会うのは30年振り位なので堰を切ったような会話が続き、やっと落ち着いて、いよいよサンシュユ圃場と家庭菜園をご視察頂く。
 

 菜園で意外にご意見は少ないのは、広さに圧倒されたのかなと密かにヤッタネのサイン。

昼食は、目賀さんから頂いたアラスカえんどう豆ご飯に卵とじ、菜園収穫物の壬生菜のゴマ和え、瀬戸内のアオリイカの刺身など。

 妹の伴侶は栗の木陰で山陽線の貨物列車を眺めて満足気。聞いてみるとN-ゲージのジオラマに凝っているらしい。それも留学の影響かドイツの風景らしい。
 ドイツの城の側を日本の新幹線と在来線が走っていることの整合性は、あえて問わなかったが、外科医だからうまく縫って繕い合わせているに違いない。その点は後日、実地で見学して分かることにする。
 
 妹は駅前の旅館に泊まり、伴侶は在来線で姫路から新快速で京都と列車の旅をして、通過駅の記録を塗り替えるつもり。
 翌日午後、妹は、小カブの間引き苗、壬生菜の間引き苗、胡瓜2本、たまねぎ10個、ネギの苗を濡れた新聞紙に包み、近くで買った瀬戸内の魚(鰆の白子、鯛、鰈など)、さらにJAセンターで買った「そのまんま酢の物」や「ゆず蕪」などを積み込んで風のように去って行った。
 もちろん、ビシバシ間引かれた畑は見るも無残で悲しくなったが、翌朝は残された苗がすっかり元気になって元に復していた。
 さすが知識と経験の人のすることはすごい。

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朋来る亦・・・

 美作市の木村佳代先生(独身)とは特別な繋がりがある。
 札幌国際スキー場のスノーボードA級インストラクターが木村先生。

 私がイントラの資格を得た後も一緒に滑って教えてもらい、またグランドトリックの練習で遊ぶ機会が多い。

左が初めて会った時。下が2011-2012シーズンの札幌国際スキー場

 ある時、食事をしながらの話題で「サンシュユ事業と植栽地探し」を話した。

 「その候補地は」との問いに
 「房総半島、静岡の茶畑跡、和歌山、滋賀県、岡山の備前長船など」と話せば
 「私は岡山県美作の人。うちの田畑をその事業に自由に使っていい。協力するからぜひ美作のためにやって・・・」ということで、木村家の畑を利用することになり、種子の調製作業なども協力して頂いた。
 さらに木村先生宅の離れ家も貸せるということだが、自由になる拠点(住む家)が欲しく家探しも始めた。
 結局は和気の圃場を第一に美作が第二圃場ということになったが、サンシュユ事業の最初の現地岡山の協力者が木村母娘である。
 木村先生がボードシーズンを終えて札幌から帰郷して半月、やっと落ち着いたので母娘で黄雲泊を訪ねて来てくれた。

 早速、植栽したサンシュユの成長記録のための最初の計測を手伝ってもらう。
 

 そしてレタス類の収穫の方法を教えて貰い、我が菜園初収穫のキュウリとともに夕食に。
  実験助手の木村先生、来訪歓迎!!

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超遠方より朋来る亦…

 今日(5月17日)は超遠方、札幌から本多博一さんが黄雲泊に来訪された。

 十年近く前に、本多さんは「自然に優しい農薬」の製品開発の技術的問題に直面され、その解決のために大学の私の研究室に来られた。鹿野は簡単な実験を示して解決のヒントを差し上げた。
 以降、いろいろ製品化の条件をクリアするため本多さんはじめ大朗物産の方々は試行錯誤を繰り返し、改善してとうとう製品化に成功され、今は全国には本製品を愛用する無農薬栽培の生産者がいる。
 さらに本製品「ウインドスター 889」「有機JSA規格に基づく使用可能資材リスト」の審査に合格し、さらなる発展を遂げられた。

 この製品は殺虫剤では無く1000倍希釈液を週1回散布すれば害虫が忌避するもので、植物性で人畜無害である。さらに野菜の生育、結実も好効果という。
 自然界の一員である虫を、人間の利害で「殺す」という西洋思想は控えて、「虫さんはあちらにお帰り願い、お互いに住み分けましょう」という東洋思想は漢方と同じ世界で自然に優しい。 何か嬉しくなった。
 本瓶は500mL入りなので散布液は500Lになる。家庭菜園に1回10Lを散布しても50週、1瓶でまずは1年分になる。 余れば土壌に撒いてもいいという優れ物。
 

 当初の思い出話から本多さんは新分野の製品の開発上の課題を示され、鹿野は1つの解決案を提示した。これをヒントに本多さんの再度の実験が成功して新製品発売が可能になると信ずる。
 
 本多さんとの会話中、目賀さんから頂いた絹さや豆と国近さんから頂いたえんどう豆とグリーンピースがコーヒーのお供のお菓子代わり。 茹でただけで甘く、口触りの良さに本多さんも感激。

 実験の経過報告はメールでと、再会を約してお別れする。
 朋、超遠方より来る。亦楽しからずや。

 「ウインドスター889」の問い合わせ先 大朗物産有限会社(札幌市):TEL 011-676-1311

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    漢方薬理の先達、富山大学名誉教授・
           木村正康先生

              2012年4月18日ご逝去

 思えば鹿野が京大大学院(生薬学)に在籍中、「今までの博物学的生薬学はもう終わり。医薬品である以上は薬効の解明が全て」と不遜にも高言して憚らなかったが、指導教授の故木島正夫教授(生薬の形態学)はそれを是として、ご自分の分野外にも関わらず生薬の生理活性物質の研究を行うことを許してくれた。
 そして薬品作用学高木教授、薬剤学の瀬崎教授にも教えを受けるように勧めてくれた。

 そんな自由な雰囲気の中で富山医科薬科大学・和漢研究所の木村正康教授が漢方薬理学的研究を始められ「白虎湯の抵糖尿病作用解析」を発表されたことを知り、他大学にも関わらず早速全くの紹介もなく「お教え頂きたい」と唐突に手紙を出した。 
 お返事を頂き同じ研究室の友人M君と共に富山の木村先生宅を訪ね、ご自宅で夕食を御馳走になり、漢方薬理の展開についてご教示頂き、夜も更けて離れに泊めて頂いたのが木村正康先生との最初の出会いである。よくぞ一介の学生を優遇して頂いたものであり、大学教員として学生に接するあり方は大きく学ぶところがあり強い影響を受けた。
 以来、木村先生主編の「漢方薬理学」の分担執筆で声をかけて頂き、私の部下2名の博士号の審査など、鹿野の和漢研在任中はいろいろ目にかけて頂いていた。

 後日、鹿野が富山大学和漢医薬学総合研究所に奉職して、そこが創設者の木村康一京大名誉教授、薬理学の木村正康先生ら,そして和漢薬シンポによって築かれた「和漢薬研究のメッカ」としての時代はすっかり変質していたことを悲しく思ったが、一時代を築かれた先生方の足跡は消えず、ここに深い敬意を持つものである。 
    木村正康先生のご冥福を心からお祈り申し上げます。      合掌

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麦門冬―Ground cover

 サンシュユ植栽地の雑草防止と美観のためのグランドカバー(ground cover、下草)に何がいいか考え、ジャノヒゲに至る。
 これは全国に広く分布する常緑の野草であるが、その根の一部が肥大し、それが漢方薬の麦門冬の原料になる。
 麦門冬は医療用漢方エキス製剤でも麦門冬湯、清肺湯、清心蓮子飲、滋陰降下湯、温経湯などに配合される重要生薬である。

 ジャノヒゲは全国の山野に自生するので見付けるのは容易と思っても苗として大量に確保するのはそれなりに問題がある。苗として購入すると1ポットで数十円から百円以上もするのでグランドカバーとして使用する大量になると・・・・。 
 

 畦道の草刈りをしていて気になっていた草の群生があり、時間が出来たので調べてみることにした。 
 しばしば草刈り機で刈られるために短くなっているが、明らかに根に紡錘形の膨大部があるが、塊根はやや小さ目で数も少ないが痩せ地に密生している生育状況を考慮すれば高い確率でジャノヒゲといえる。

 これは万一麦門冬の原料にはならなくても少なくともグランドカバーには出来そうなので畑で育ててから植物鑑定、品質評価をすることにした。1日頑張って畝に約400株を植え付けた。やったぜ~。


 チャボジャノヒゲ(タマリュウともいう)は、密生しても芝草のように草刈りの必要はなく、また芝のように人が立ち入り氏難いので、グランドカバーには好条件がそろっている。こんな畦道で群生するなら和気はジャノヒゲの適地に入り、休耕田が使えるかも。これは楽しみ。
 
 ただ、麦門冬の調整加工は人手の点で和気での生産は困難と思うが、でもグランドカバー用ならOK、それならチャボジャノヒゲを北薬大の温室から取り寄せるかな。あそこは密生し過ぎてる。
 それにしても日々面白いことに会う。
 余談ながらジャノヒゲはリュウノヒゲともいい、属名の学名(ラテン語の名)はOhpiopogonで、Ohpioは蛇(ジャ)でpogonは髭(ヒゲ)だから、和名を直訳したそのままを学名にしたことになる。種名はjaponicusであるが日本特産ではない。ところで誰が蛇にヒゲを見たのだろう。龍ならヒゲが描かれているが。

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これぞ田舎の美味

 今日はいつもの魚屋さん(さとう鮮魚店)に地物のタコが有ったので買った。魚屋さんとはすっかり親しくなった。

 田舎は便利である。
 「そのまんま酢のもの」という調味酢が売られていて、タコキュウも、南蛮漬も、何でもすぐ出来る。 そのサイズが1.8リットル瓶とただものではない。これに魚でも野菜でも片っ端から漬ければ和風ピクルスにもなる。

 JRセンターで買った地物のキュウリ(形は良くないが)、瀬戸内海の地物のタコ、そして早く畑の生姜が収穫出来ればいいが、これは高知産の生姜などで鹿野風タコキュウの出来上がり。 これまた美味い。
他には「ラッキョウ酢」というのもある。ラッキョウ漬に限らず「そのまんま」と同様によろず料理に使える。

 昨日は鰆(さわら)の白子、湯に通し我が「わけぎ」を添えてポン酢で食べる。
 いままでタチの白子は食べていたが、鰆の白子は食べていない。旬は今というだけあって、口の中で蕩ける味覚、ものすごく美味い。和気最高!!

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サンシュユ植栽地と観光地の調査・見学

 和気町の魅力を育てようとしておられ、私の事業もその一環として評価して頂いているMさんが今日7日は朝から、わざわざ車を運転してITさんと共に町内の探索に連れて行ってくれるという。
 備前焼陶芸家ITさんの家の庭には樹齢50年は越える大きなサンシュユの木が青々と若葉を出して聳えていた。

 うむ、これは今まで見た和気町内のサンシュユの1、2を争う大樹である。

 ITさんと奥さん(IYさん)も一緒に特別史跡・閑谷学校(備前市吉永)や閑谷学校青少年教育センター、さらに周辺の谷間の遊歩道を歩いてサンシュユ植栽のための適地や植相を見て歩く。 

 ITさんは陶芸家ではあるが早大文学部卒業後出版関係の仕事をへて陶芸家としての道に進み大成された方である。そのため、農園に限らず庭には多くの珍しい植物が植えられ、山道ではオウレンを見付け、またいろいろ植物を鑑別される博学さである。
写真下はIT-IYさん夫婦と鹿野。 奥さんは元気活発でゴルフ同好会を動かし、いろいろなボランティア活動の中心的存在である。
次には地域で味噌を作る時には奥さん秘伝の作り方を教わることになった。 ラッキー!
 また地域の女性に呼びかけて薬膳の会を支えて頂けるとのこと、さらに近くの棟梁が加わり話が盛り上がる。そして翌日、棟梁から「薬木栽培に全面協力」という電話まで頂く。ありがたい話であるが、初年度で何もかもが始まったら追いつかなくなって準備が出来るかな。心配。

八塔寺ダムのガルテンでITさんから田舎料理バイキングを御馳走になり、八塔寺ふるさと村を巡る。
 中央は閑谷学校講堂を背景に、左は田舎料理バイキング、右はMさんと鹿野。
 多くの人達に支えられ鹿野はとても幸運である。



 

 

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初収穫―わけぎ 

 丁度滞在していたI-Sクンが翌日東京に戻ることになり、お分れの食事会を20cmを越えた「わけぎ」を収穫し、ささやかな収穫祭にすることとなった。
 これは和気で家庭菜園を始めて半月余、何んと初めての収穫物があった。 ビバ! 農民。


 食卓は、刺身や野菜等などと、わけぎの酢味噌仕立て(右)。
 さらに隣の畑のKさんが届けてくれたえんどう豆をさっと茹でたもの(これが何も付けなくても柔らかくて甘い―さすが新鮮なプロの作)。

 I-Sさんの奥さんが五味の市で買ってくれた「あさり」ですまし汁をつくった(これは写真にない)。
 もちろん酒は「晴耕雨読(芋焼酎)」
 美味しく、二人で談論風発で盛り上がる。

ところで和気の地の我が家庭菜園の初収穫物が「わけ・ぎ」・・・
  これは漢字では和気・気と書ける。これもまた不思議な符合である。

 結論-これが田舎生活!!